善は急げ!「若ハゲ早期予防」の極意
今や20代から「黄信号」は点灯中!薄毛化進行のメカニズムから育毛剤の効果的な使い方、予防策まで、"ハゲのすべて"を徹底究明!!
年齢とともに生え際が…、頭頂部が…と、髪で悩むのは男性の性。が、最近は、"髪の悩み"を持つ人が若年化しているらしい。
若ハゲ6大要因の、気になる影響度を徹底検証!
薄毛や抜け毛に対する悩みの若年化が、加速しているらしい。「24年前の意識調査では、『薄毛が気になりだした年代』の最多は30代後半でしたが、今年の調査では20代前半が最も多く、また、20代前半という回答も10%以上ありました。」
薄毛の一番の原因は遺伝なのか、総合頭髪治療センター、城西クリニック院長の小林一広氏に聞いた。「薄毛を医学的に『男性型脱毛症』と言いますが、一番の原因は、コレ、と言い切れるものはありません。男性型脱毛症は、遺伝などの先天的な要因に、食生活や生活環境といった後天的な要因が重なって生じるもの。原因は人それぞれなのです。」ならば、それらの要因がどう薄毛に影響するのかが気になるところ。「薄毛の6大要因」を検証してみた。
遺伝 毛母細胞が攻撃されやすい体質が遺伝する!
一般的に、絶対的な先天的要因として、薄毛への影響度ナンバーワンと目されているのが、遺伝だ。医学的にもそれは立証されているのだろうか。小林氏に聞いた。「男性型脱毛症は、複合的な要因により生じるものですから、100%遺伝だけが原因であるとは言い切れません。しかし、親族に薄毛の因子を持っている確率が高く、やはり、薄毛になる可能性も高い。遺伝の影響は大きいといえるでしょう。」では、遺伝によって受け継がれる、その忌まわしき遺伝子情報とは、いったいどのようなものなのか。小林氏が続ける。「男性ホルモン由良の物質が、毛髪の成長をつかさどる毛母細胞を攻撃しているのが問題です。本来、その物質は、髪を成長させる命令を発するものなのですが、ある年齢になると、突然、前頭部と頭頂部だけを攻撃し始め、髪の成長を止めてしまう。この変化は、男性ホルモン由来の物質と結合する受容体が、攻撃されやすい感受性を持っているからなのです。こうした受容体の感受性が、遺伝によって受け継が受け継がれるのです」なるほど、つまりは薄毛になりやすい体質が遺伝するってことか。ちなみに、これもよく言われることだが、「隔世遺伝」や「薄毛は、父方からのみ遺伝する」は、まったくの俗説なのだとか。2代連続で薄毛の親子もいれば、父方に薄毛になる場合もある。現在の医学では、遺伝に逆らうことは不可能だ。しかし、遺伝のすべてと言えないことも、また事実。「どうせウチはハゲ家系だから…」と、白旗を揚げるのは、早計すぎるかもしれない。
ストレス 性格的傾向が薄毛を助長する環境をつくる!?
減給だリストラだと、ビジネスマンにストレスの種は尽きない。ハラリと抜け落ちた髪の毛に、ギクリとした経験は、誰しもあるはずだ。ともすれば、遺伝以上に危険と噂されるストレスが、毛髪や頭皮に及ぼす影響とはいったい!?「確かに要因のひとつとして挙げられます。しかし、ストレス自体、非常に抽象的で個人的なもの。同じストレスでも、それをストレスと受け取る人もいれば、受け取らない人もいる。遺伝同様、人それぞれと言えます。」(小林氏)とはいえ、過度なストレスで自律神経が侵されると、毛細血管が収縮。すると毛母細胞へ栄養が行き渡らなくなり、育毛を促進しないという説もある。しかし、一番の問題は、ストレスによって睡眠不足になったり、満足な食事を取らなくなるなど、薄毛や抜け毛を助長する環境をつくってしまう性格なのだと、小林氏は指摘する。「薄毛とは極めて主観的な問題です。誰からも指摘されなくとも、勝手に『俺はハゲだ!』と思い込んだ時点で、その人は若ハゲになるのです。そんなネガティブな思考の人は、よりそうした環境に身を置く傾向にあると言えます。」後ろ向きな性格がハゲを助長する!しかし、そう簡単に性格は変えられない。ストレスを解消する、良い方法はないものだろうか。「ストレスによりフラストレーションが溜まると、欲求を置き換えたり合理化したりと、無意識にさまざまな代償行為で解消します。これを『防衛機制』と言いますが、うまくできなくなると、脱毛はおろか精神的な疾患が出てくる可能性もある。思い込みすぎないのが重要です」(小林氏)ハゲてもいいや!と、ふっ切れることができれば、それが一番の防衛手段だが…
不規則な生活 根本原因にこそならないが、進行は早める
不規則な生活習慣のなかでも、髪の発育に悪影響を及ぼすとされてきたのが睡眠不足。その理由は髪が睡眠時に最も成長されるといわれているからだ。
食事などによって摂取された栄養は血液循環によって全身に送られるが、昼間は主に体を動かしたり、脳を働かせるために消費されてしまう。脳と身体が休息を取る睡眠時でないと、髪にとって必要な栄養は回ってこないのだ。「当院に相談に来る方で一番多いの職業が実はSEなんです。徹夜で仕事が続いたり、長期の出張など、不規則な生活になりやすいですからね」(小林氏)「もちろん、不規則な生活習慣は髪の発育によくありません。でも、SEの人がみんなハゲるわけではないでしょう?髪に悪いとされている喫煙や深酒も同じです。喫煙は血管を収縮されるため、血液の流れが悪くなり、髪に栄養が行き渡りにくくなります。でも、一日100本吸っていたって、ハゲない人はハゲない」(同)要は遺伝や体質、不規則な生活といったさまざまな要素が絡み合って、若ハゲは進行していくのだ。
ただ、現代社会において、早寝早起きに適度な運動、食事もきっちり3食なんて、僧侶のような生活は到底ムリ。とはいえ、不規則な生活は薄毛の進行を進めてしまうことになりかねないので、少しでも改善するように気をつけたい。
偏った食生活 バランスのいい食事は進行を遅らせるのに有効
生活習慣とともに、日本人男性の薄毛率増加の原因とされてきたのが、食生活の欧米化だ。肉中心の食事で脂肪を多く摂取すると、血液成分に影響を及ぼし、頭皮の機能が低下する、というのが理由。それを受け、若ハゲ対策として"髪にいい"とされる食品も続々と生まれてきた。その代表がワカメやコンブなどの海藻類だ。髪の栄養に欠かせないミネラル分を豊富に含んでいるとあって、若ハゲに悩む人たちの間では、いまだに"ワカメ説"は根強く残っている。ほかにも、貝類などに含まれる亜鉛や銅。卵、レバーに含まれる鉄分。また、紙の原料でもあるタンパク質と、その吸収を助けるビタミンCの髪にいいとされている。
結局、3食ファーストフードや、肉中心の高脂肪&高カロリー食など、栄養が偏った食生活は健康を害し、ひいては髪にも悪影響を及ぼす。だから、バランスのいい食事をしなさい、ということなのだ。そして、不規則な生活と同様、偏った食生活もまた、若ハゲの根本的な原因ではなく、あくまで要素のひとつでしかない。ただ、薄毛の進行を遅らせるのに有効なので、若ハゲが心配な人は栄養バランスを考えた食事を心がけよう。
洗髪 頭皮の汚れは抜け毛に直結!毎日の洗髪がマル
薄毛に悩む人曰く、一番抜け毛が気になるのは、髪を洗うときだという。洗髪とは、抜け毛を助長する行為だったのか?「単に、抜け毛が多いように感じるだけです。通常、一日50〜70本の自然な抜け毛がありますから心配ありません」(小林氏)抜け毛を助長するのは、シャンプー不足で汚れた頭皮のほうだ。「頭皮の汚れは、薄毛や抜け毛につながる可能性があります。頭皮が脂っぽかったりフケ症という人は、常に頭皮を清潔な状態にしておくことを心がけましょう」(同)とはいえ、爪を立てて洗って頭皮を傷つけたり、すすぎが不十分で、頭皮にシャンプーを残したままだと逆効果だ。1回目で髪の汚れを取り、2回目(シャンプーは1回目の半分)は頭皮を優しくマッサージ。そして、十分なすすぎを習慣にしてほしい。リンスやトリートメントは毛先につけ、頭皮に残らぬようしっかりすすげば薄毛への影響もない。また、髪は熱に弱いため、ドライヤーの熱には注意したい。
パーマ、カラーリング パーマ、カラーリングともに薄毛への影響はほぼゼロ
ロッドを巻かれるだけでも恐ろしいのに、さらにパーマ液で刺激を与えるなんて!薄毛が気になる人にとって、パーマやカラーリングなどは、もってのほか無謀な行為。お洒落なヘアスタイルを楽しみたくても、諦めざるを得ない。と、思いきや実は…。「パーマによる脱毛というのは、ほとんどありえないと言っていいでしょう。ただし、ウェーブ剤というのは、毛髪はもちろん、皮膚の角質を軟化させる作用がありますので、短期間に連続してかけた場合、頭皮や毛根に負担をかける可能性はあります」(山口氏)なんとかけすぎなければ、パーマが薄毛に影響を及ぼすことはないのだとか。しかも、カラーリングやブリーチも、頭皮ではなく毛髪に対して着色や脱色を施すもの。頭皮に薬剤が付着しない限り毛根への影響はないという。「いいことだと思います。パーマやカラーリングでお洒落することで、気分が晴れやかになり、薄毛のストレスが緩和されるなら大賛成です」(小林氏)抜け毛を促進することもなく、しかも精神的に前向きになれるなら、言うことなし。薄毛だからと、お洒落を諦める必要はない!
夢の治療法 10年を目安に新薬登場。新発毛成分に期待大!
育毛効果が期待されるニュースは他にもある。FDAが昨年承認したグラクソ・スミスクライン社の前立腺治療薬「アボダート」の有効成分デュタステライドは、第2世代の5αリダクターゼ抑制剤である。フェイナステリドがU型のみを抑えるのに対し、デュタステライドはT型、Uともに抑え込む。臨床の結果ではフィナステリド以上の発毛効果が見れらタとされている。「ですが、デュタステライドは脱毛症治療薬として臨床試験は打ち切られています。海外の情報では、性欲減退などの副作用が強いようです」(小林氏)デュタステライドが将来的に脱毛薬として承認を受けるかは分からないが、より強力にDHTをブロックすることは現在でも可能なのである。また、住友電気工業が開発した発毛を促進する新物質EPMへの期待は高い。発毛される原理はこれまでの育毛剤とはまったく異なるものである。EPMは92年に発見された、細胞に組織の形を作らせる形態形成能を持つタンパク質エピモルフィンに注目して作られた。エピモルフィンとはアミノ酸が約300個複雑に連結してできているタンパク質。通常は細胞内に存在しているが、いったん細胞の外に分泌されるとさまざまな臓器などの細胞に作用し、組織の形を作らせる働きがある。だが、エピモルフィンを形成する複雑なアミノ酸の組み合わせの中で、どの組み合わせが、どの組織の形態を形成させるのか明確になっていなかった。そんななかで住友電気工業は毛包を形成して発毛を促すアミノ酸の組み合わせを特定し、新物質EPMの製造に成功したのである。簡単に言えばEPMは弱った毛包に働きかけるのではなく、毛包そのものを作る作用がある。長期間、ハゲている人にも効果が期待できるのだ。
「EPMはアミノ酸10個程度でできていて、皮膚を浸透する大きさです。頭皮に塗布する発毛剤として製品化することになると思われます」(住友電気工業広報)まだ、動物実験の段階だが、マウスの実験では100倍に薄めたEPMで他の育毛剤より効果があったという。「EPMは、まだ未知の部分が多いのですが、臨床完了までに最低6年、商品化までは8年ほどかかる見込みです」(小林氏)
EPMは毛包の形成を促すが、これを発展させれば、血管や臓器などの形態形成を促すアミノ酸の組み合わせを特定することも期待できる。時間はかかりそうだが、単なるハゲ薬ではないEPMが、今後注目され続けることは間違いない。
回復の限界には個人差がある。 薄毛の悩みは本質的に心の問題。
日本では数少ない頭髪治療を行う医療機関、城西クリニックの小林一広先生は言う。「脱毛は円形脱毛や甲状腺ホルモンの異常などから発症することもありますが、当クリニックに来院される患者さんは、ほとんどが男性型脱毛です。男性型で薄くなるのはある意味、老化現象での状態ですから、完全な疾病としてとらえることは問題もありますね」男性脱毛の場合、現状ではまともに治療に応じる医療機関は少ないという。城西クリニックではフェイナステリドの処方や有効なビタミン剤、食・生活習慣の指導などで約8割の人に発毛の兆しが見られている。「脱毛症治療の評価が難しいのは発毛現象が見られても本人が望むほどではない場合です。第三者の目には治療前よりずっとよくなっているのに、本人は満足しない」現状では、回復の限界にも個人差の度合いもまた、個人差なのだ。そもそも髪の薄さを見極める尺度はなく、薄毛の明確な定義などはないという。「髪の量や生え方には個人差があります。クリニックにカップルで来た彼が『僕、髪が薄いんです』って悲痛な顔で言う。診察しても頭皮には問題ないし、毛量も十分ある。どこが薄いと思うのかた尋ねたら、彼女を指して『こいつが薄いって言ったから』。彼女はビックリして『なんとなく言っただけなのに、まだ気にしていたの!』なんてね。患者自身が悩みの本質を見失っている。こんな人が多いんです。こうなると髪の毛の問題ではなく、身体醜形障害に近いレベルですよ」自分の姿が醜く見えることを極端に恐れる男たち。洋服にこだわり、眉を整える彼らにとって、髪をなくすことは何よりツライ。「髪が1本抜けただけで気になって、一日中数えてしまったりしてね」鏡に映る自分の姿を見て薄いと落ち込んだり、他人の視線や指摘で精神的に追いつめられる。育毛剤の需要が日本ほど多い国はないという。本人も周囲の人間も髪の毛に極端に反応して、悩みを深くしているのだ。SPA−世代で薄毛を気にしなければ何の問題もない。強いコンプレックスだったのに、結婚して素敵な奥さんをもらった途端に気にしなくなる人も多い」薄毛の悩みは本質的には心の問題なのだ。そして、薄くなったら二度と回復できなかった時代は過ぎつつある。過敏になって落ち込むほど、無意味なことはない。