毛髪治療、大阪のクリニックが成果
頭髪が少ないことは男女を問わず大きな悩みの一つである。しかし、根気よく、うまく治療すれば、約四割の人は「十分満足できる」ところまで髪の毛が増える。自由診療で効果をあげている脇坂ナカツクリニック(大阪市北区、脇坂長興院長)をたずねた。
患者の四割「十分満足」
クリニックはJR大阪駅北側のビルの五階にある。完全予約制。インターネットサイトを設けており、治療を希望する人は西日本各地から訪れる。
来院者は、最初にカウンセラーによる「相談」(無料)を受ける。カウンセラーが頭髪の状況を調べ、生活のリズムなどが確認される。医療保険が利かない自由診療があることも説明され、さらに「治療しても完全な満足感を望むことは難しい。それでも治療しますか」ということなども伝え、治療の意思が確認される。そして一週間、治療を受けるかどうか、ゆっくり考えてもらう。この結果、約35%の人は治療を辞退する、という。
クリニックでは、本当に治療を受けたい人だけに治療を行うことをめざしている。しかし、本格的な治療に進まないと決めた人でも、「相談」の段階で、医師による診察やアドバイスを受けることはできる。
自由診療で負担大きいが…内服薬・外用薬で髪増やす
治療は血圧の測定、採血などで、肝臓や腎臓に問題がないかを確かめた上で、毎日の内服薬(飲み薬)と外用薬(付け薬)の処方が行われる。内服薬は、ビタミン、ミネラルと発毛を促進するといわれる「フィナステリド」や「ミノキシジール」「スピノロラクトン」などの薬を組み合わせたもの。二十種類以上になる。
また、希望者には遺伝子検査が行われる。ストレスなどとともに、脱毛症の大きな原因の一つには男性ホルモンがあるとされており、そのうち「アンドロゲン」というホルモンは毛根に作用する。検査では、アンドロゲンを受け取る「アンドロゲンレセプター」の遺伝子配列を調べ、治療に役立たせる。
クリニックでは患者に植毛は進めない。「頭髪の多いところから薄いところに移植するわけで、『材料』となる髪には限りがある。その人が今後、どんな頭髪になるのか、予測して植えなければ、難しい」と説明する。
治療を始めた人には最低一月回、クリニックを訪れることを求めている。「副作用がないか」「体調に変化がないか」などを確かめる。来院が難しい人には、電話で相談を受け付ける。初診料は一万五千円で、一ヶ月の治療費は三万円。サラリーマン家庭の人には大きな出費だが、治療を始めた人のうち約八割の人に何らかの『効果』が認められ、約四割の人は、本人が「ベリーグット」と認めるところまで、頭髪が増える、という。「患者のみなさんがどのレベルで満足するかですが、約40%という数字は治療の効果が高いことを示していると思います」と話している。