「短い毛・細い毛」が抜ける原因解明!頭髪の緊急事態を救う対策は?

抜け毛は自然に起こる現象ですが、その抜けた髪の毛が短かったり細かったりする場合は頭髪に異常が起きているかもしれません。
放っておくと薄毛が進行して改善が難しくなる場合もあります。頭髪の緊急事態を救うには正しい対策をとることが大切です。
原因や対策方法などを詳しく解説しますので、抜け毛の悩みがある方はチェックしてみましょう。
Contents
1.短い毛・細い毛が抜ける原因は?
まずは短い髪の毛や細い髪の毛が抜ける原因について把握しておきましょう。
1-1.ヘアサイクルの乱れ
髪の毛が新しく生まれて抜け落ちるまでの期間を「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。【成長期・退行期・休止期】と分けられ、頭髪全体の約85%が成長期にあたります。成長期が長いほど髪の毛は長く太くなり、一定期間を経ると成長がとどまり自然に抜け落ちます。
- 成長期(約2〜6年) :毛乳頭が活発になり髪の毛が成長する期間
- 退行期(約2週間) :毛乳頭の働きが弱まり、成長が終息に向かう期間
- 休止期(約3〜4ヶ月):毛乳頭の働きが止まり、新しい髪の毛に押し上げられて抜け落ちる期間
何らかの要因でヘアサイクルが乱れると、成長期が短くなって十分に髪の毛が育たないまま抜け落ちてしまいます。これが、短い髪の毛や細い髪の毛が抜ける原因です。
2.ヘアサイクルが乱れる主な理由
ヘアサイクルが乱れるのはどのような理由なのか見てみましょう。
2-1.頭皮の栄養不足
ヘアサイクルが乱れる主な理由は頭皮の栄養不足です。頭髪はタンパク質やビタミン、ミネラルなどを栄養にして健康な状態を保っています。そのため、摂取する栄養が足りていないと、髪の毛は十分に育つことができません。その結果、ヘアサイクルが乱れて抜け毛や薄毛を引き起こすきっかけになります。
2-2頭皮の血行不良
栄養は血管を通って毛乳頭に運ばれ、毛母細胞に送られることで髪の毛が成長します。頭皮環境が悪く血行不良になっていると、十分な栄養が毛乳頭に届きにくくなり、髪の毛が細く短くなってしまいます。
血行不良の原因は運動不足や食生活の乱れ、喫煙、ストレスなど生活習慣の乱れから引き起こされるため、生活習慣を整えてヘアサイクルを正常に保つことが大切です。
3.ヘアサイクルの乱れを改善する対策方法
ヘアサイクルの乱れを改善するには、生活習慣の見直しが必要です。効果的な対策方法を解説しますので、自分の生活習慣を振り返りながら改善ポイントをチェックしましょう。
3-1.バランスの良い食事
インスタント食品やスナック菓子、ファストフードなど、高脂肪・高カロリーの食べ物は皮脂の過剰分泌を招いて頭皮環境を悪化させます。偏った食事が多い方は、頭皮環境を整え、髪の毛の成長を促す効果が期待できる栄養を積極的に摂り入れましょう。
【おすすめの栄養:期待できる効果】
- 亜鉛:髪の毛の成長をサポート・AGAの原因となる還元酵素「5αリダクターゼ」の分泌抑制
- ビタミンC:血液循環作用・クエン酸と亜鉛を一緒に摂ると亜鉛の吸収を助ける
- ビタミンB群:頭皮の新陳代謝の促進による髪の毛の成長促進作用・頭皮環境の正常化
- ビタミンE:頭皮の血行促進による血行不良改善
また、肥満は血行不良の原因ともなるため、食べ過ぎには注意が必要です。栄養バランスのとれた食事を意識して上手に摂取しましょう。
3-2.ストレス解消
ストレスがたまると緊張状態が続き、自律神経の乱れを起こす場合があります。自律神経の乱れが頭皮の血行不良を引き起こすと、栄養が行き渡りにくくなり、頭皮トラブルや髪の成長不良を招くことにもつながります。
また、女性の薄毛や抜け毛の原因は、加齢による女性ホルモンの減少やホルモンバランスの乱れから起こるケースが多くあります。ストレスがホルモンバランスの乱れを引き起こす場合もあるため、趣味の時間を楽しんだり、リラックスする時間を作ったりしてストレスの発散をしましょう。
薄毛にお悩みの女性は髪の悩みQ&A女性用ミノキシジルについてをご覧ください。
3-3.シャンプーの見直し・頭皮マッサージ
自分の頭髪に合っていないシャンプーを使っていると、頭皮環境を悪化させてしまいます。特に洗浄力の強いシャンプーは必要な皮脂まで取り除いてしまい、乾燥や頭皮トラブルの原因になることもあります。ヘアサイクルの乱れにつながるため、自分の髪の毛や頭皮に合った刺激の少ないシャンプーを使いましょう。
また、頭皮の血行促進には頭皮マッサージが効果的です。頭皮を傷つけないように気をつけながら、指の腹で優しく揉みほぐしましょう。
3-4.適度な運動
運動不足も頭皮の血行不良の原因となるため、適度な運動を行って血流を良くしましょう。普段デスクワークなどで体を動かす機会がない方は、日常的に続けられる運動をはじめてみるのがおすすめです。
運動は自律神経を活性化し、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。散歩やジョギングなど、負担が少ない有酸素運動を取り入れましょう。
3-5.十分な睡眠
睡眠中は髪の毛の成長や修復を促す成長ホルモンが分泌されますが、睡眠時間が足りていないと十分に分泌されず、ヘアサイクルの乱れを引き起こす場合があります。
さらに、睡眠不足はストレスやホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れの原因になることもあるため、しっかりと睡眠時間を確保して、熟睡できるような睡眠環境を整えましょう。
4.ヘアサイクルが乱れる理由がAGAの場合も
成人男性のヘアサイクルの乱れは「AGA(男性型脱毛症)」の可能性もあります。AGAは成人男性に起こる進行性の脱毛症です。発症の原因は男性ホルモンや遺伝の影響といわれており、左右の生え際や頭頂部から進行するのが特徴です。
ここでは、どのようなメカニズムでヘアサイクルに影響を与えるのかを確認しましょう。
4-1.AGAのメカニズムは?
男性ホルモン「テストステロン」が還元酵素「5α-リダクターゼ」と結びつくと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化します。このジヒドロテストステロンは皮脂の分泌を活発にしたり、脱毛を促す「TGF-β(脱毛因子)」を産生したりします。その影響によってヘアサイクルが乱れ、髪の毛が成長しないまま抜け落ちてしまうのです。
また、生活習慣の乱れやストレスがAGAを進行させるケースもあるため、症状を感じたら医療機関に相談のうえ改善を目指しましょう。
5.ヘアサイクルを正常化する治療法
ヘアサイクルの乱れは、医療機関での治療で正常化を促すことができます。どのような治療が効果的なのかを見てみましょう。
5-1.プロペシアを服用する
プロペシアは有効成分「フィナステリド」を主成分としたAGA治療薬です。還元酵素「5α-還元酵素」の働きを阻害して、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの産生を抑えることで症状の改善が期待できます。
発毛効果はなく、ヘアサイクルを正常化して抜け毛を予防するのが目的です。効果が現れるまでに時間がかかるため、少なくとも6ヶ月以上は服用するよう推奨されています。
服用をやめると、再び薄毛が進行することになります。
5-2.外用薬のミノキシジルを併用する
ミノキシジルは血管の活性化を促進する有効成分で、育毛・発毛効果があります。頭皮に直接塗布する外用薬で、毛母細胞に働きかけて髪の毛の成長を促します。
ミノキシジルの発毛作用とプロペシアの抜け毛予防を併せることで高い効果が得られるため、医療機関では併用して処方されるケースが少なくありません。
より詳しく知りたい方や、AGA治療をご検討の方は「ミノキシジルとは?」をご覧ください。
6.抜け毛の原因が気になったらヘアメディカルでチェック!
Dクリニックの頭髪専門外来では、AGA・薄毛治療を専門に行っているため、経験豊富な専門の医師による診察を受けられます。
血液検査などで患者さまの抜け毛の原因を正確に突き止め、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。生活習慣のアドバイスも専門の医師が行いますので、総合的に改善を目指すことが可能です。
専門外来を訪れる前にAGAについて詳しく知りたい方は、Dクリニックの頭髪専門外来の院長が監修するサイト「ヘアメディカル」をご覧ください。
抜け毛の質が気になったら頭髪治療専門クリニックへ
ヘアサイクルの乱れを改善するには、正しい対策を行う必要があります。
生活習慣の改善や頭皮ケアを行うことは薄毛を改善するうえで有効ですが、原因に見合わない手段を選択していたり、根本的な解決になっていなかったりする場合があります。
早い段階から自分に合った対策方法で効率的な改善を目指すなら、頭髪治療専門クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。