抜け毛が多いと感じたら!基準はあるの?
原因と対策、裏に潜むリスクについても解説
自分の抜け毛は多いのか、薄毛や抜け毛に悩む人は気になりますよね。今回は、抜け毛本数の基準や抜け毛が多い場合に潜む脱毛症などのリスクについても解説していきます。抜け毛対策についても詳しくまとめたので参考にしてみてくださいね。
毎日必ず髪の毛は抜けます。その本数の基準は、50~100本かもしくは60~80本と言われています。これは、成長期にある毛髪平均から単純計算した数値で、あくまでも基準ではありますが、この程度の抜け毛本数であれば、正常であると言えるでしょう。
髪の毛には、3つの役割があります。
1:頭部の急な気温変化や衝撃などから守る
2:汗などと同様に体に不要なものを体外に排出する
3:水銀や鉛などの重金属を取り込み、毛周期によって体の外に排出する
これらの役割が終わると髪の毛は抜け、新しい健康な髪が生え始めるのです。
髪の毛の毛根の中には、髪の元となる「毛包」という組織と、一番下に血管からの栄養を送る「毛母細胞」、 髪の成長を促したり、休止したりする指示を出す「毛乳頭」という部分があります。
「毛母細胞」の指示により細胞分裂を繰り返すことで、分裂した細胞がケラチンというタンパク質となり髪へと変化します。
それが毛根によって押し上げられ、地肌を出て髪の毛になるのです。
反対に髪の毛が抜けるのは、【自然脱毛】と言って髪の寿命や役割を終えたことによる自然のメカニズムです。
正常な抜け毛のメカニズムをみていきましょう。抜け毛のメカニズムを知るには毛周期を理解しておく必要があります。
毛周期とは、髪の毛が生えて抜け落ち、また生えるというヘアサイクル(※1)のことをいいます。
人のヘアサイクルは、一般的に男性で3年~5年、女性で4年~6年といわれており、「成長期」「退行期」「休止期」という3つの期間を経て繰り返されます。
「成長期」は、髪の毛が伸びる時期で細胞分裂が起き、タンパク質が変化して髪が成長します。髪全体の8割がこの周期といわれています。
「退行期」は、毛母細胞の分裂が終わり、毛根が小さくなって髪の成長が止まりはじめる時期です。
期間は人によって違いますが、おおむね10日~14日ほどといわれています。
「休止期」は、毛根が小さくなって髪が抜ける時期で、成長期に向けての準備が行われます。
休止期から次の成長期までは個人差はあるものの、3ヵ月程度かかる模様です。
この周期が正しく行われることで、健康な髪の毛が生えてくるようになるのです。
抜け毛の原因 | |
男女共通 | ・季節性の抜け毛 ・休止期脱毛 ・円形脱毛症 ・生活習慣の乱れ |
女性特有 | ・びまん性脱毛症(FAGA) ・ホルモンバランスの乱れ(産後脱毛など) |
男性特有 | ・AGA |
それでは、抜け毛が増える主な原因をご紹介していきます。
基本的には、毎日の抜け毛量が大きく増減することはありません。しかし、季節によって抜け毛量は変動する傾向にあり、最も抜け毛が増えるのは9月と言われています。これは、よくある生理現象なのでさほど気にする必要はありません。もし、極端に抜け毛が増えたり、特定の部位に集中して抜け毛が見られるなどの異常を感じた時は、病院への受診をおすすめします。
円形脱毛症
AGA
びまん性脱毛症(FAGA)
休止期脱毛
抜け毛が増える要因として、以上のような脱毛症が考えられます。特に多いのは、男性が発症するAGAで、その数は抜け毛に悩む人全体の32%といわれています。女性の薄毛の場合は、びまん性脱毛症と呼ばれる症状があり、主に中高年の女性に多く見られます。
ストレス
飲酒・喫煙
睡眠不足
食事の栄養バランス
髪の毛に関する病気以外でも、生活習慣の乱れにより抜け毛が増える可能性があります。直接の原因にならなくても、以上のような生活習慣は抜け毛を誘発する可能性があるため注意が必要です。
特に女性は、妊娠や加齢によってホルモンバランスが乱れ、その影響によって抜け毛が見られることもあります。
年齢を重ねると、髪に必要なエストロゲンという女性ホルモンが不足してしまい、抜け毛の原因になってしまいます。
また、女性は妊娠などによってもホルモンバランスが乱れてしまいます。ホルモンバランスが乱れることによって、髪の成長にも悪影響を与えてしまい、抜け毛を増やしてしまいます。
慢性甲状炎
鉄欠乏症貧血
膠原病
など
上記は抜け毛を併発する可能性がある病気の一例です。抜け毛が加齢に伴うものだと思って放っておいたら、実は治療が必要な病気のサインだったというケースもあります。病気が原因の抜け毛の場合は、病気を治療することで抜け毛対策につながります。脱毛と生活習慣病との関連性も指摘されているため、まずは生活習慣の見直しから始めましょう
1:はさみで切った跡がないのに毛先が細い
2:産毛が目立つ
3:短い抜け毛が多い
4:抜け毛の根っこにゴミのようなものが多い
5:抜け毛の根っこが細過ぎる
以上の5つに該当する場合は生理現象ではなく、まだ成長期にある髪の毛が早期に抜け毛になってしまっている可能性があります。
髪の毛は、長い年月をかけて健康な髪へと成長します。
しかし、毛周期が乱れると、十分な成長期や退行期を経過せず細く弱った毛のまま抜け落ちてしまいます。
それが【早期抜け毛】といわれるものです。
早期抜け毛は、自然脱毛とは違うため髪の質からチェックすることができます。
抜け毛に悩んだら何をすればいいのでしょうか?日頃の生活からできる抜け毛対策法を紹介していきます。
パーマやカラーなどを繰り返したり、間違ったヘアケアを行ったりしていると、髪だけでなく頭皮や毛根を傷つけてしまいます。
頭皮環境が悪化すると、毛周期(ヘアサイクル)がうまく機能しなくなるため、抜け毛が増えてしまいます。
抜け毛が多い場合は洗髪方法を見直してみましょう。良い頭皮環境を保つことは髪の毛にとって重要です。1日に何度も洗いすぎるのは良くありませんが、抜け毛を気にして髪を洗うのを控えるのは逆効果です。シャンプーの頻度は毎日か最低でも1日おきが目安です。頭皮や髪の毛を痛めないように優しく洗い、シャンプーが残らないように確実にすすぎましょう。
抜け毛に効果がある特別な食べ物はありません。しかし、髪の毛にとって必要な栄養素を適量とることは大切です。できるだけ1日3食、バランスの良い食生活を心がけましょう。
円形脱毛症や男性型脱毛症は、鉄欠乏症などの疾患によって誘発されることがあります。摂りすぎがかえって逆効果になることもありますが、不足している栄養素をまんべんなく摂れるように、肉・魚・野菜をバランスよく食べましょう。
ストレスと抜け毛の相関関係は詳しくわかっていないのが現状です。しかし、ストレスは抜け毛を誘発する可能性があると指摘されており、様々な脱毛症の一要因として考えられています。抜け毛が気になり始めたら、ストレスにも気を配ってみましょう。
今回は、正常な抜け毛の基準と異常な抜け毛の基準をご紹介しました。自分の抜け毛の量が問題ない範囲かどうか知りたい時には、ぜひ参考にしてみてください。
抜け毛の原因は、多岐にわたります。もし、基準を上回る抜け毛量であれば、脱毛症が潜んでいる可能性も考えられます。今回のチェック項目をみて、当てはまると感じた場合はクリニックや病院に相談することをおすすめします。
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